上記の結婚式準備のため、午前中出席するはずであったブックナビクラブの定例会をさぼってしまいました。なんとか良書をご紹介したいと、前述の「銃・病原菌・鉄」を年末から読んでいたのですが、世界各地で文明に差が生じた原因に関する仮説を、短く魅力的にまとめる自信がなく、代わりに「ほんとうの環境問題」を取り上げることにいたしました。

ほんとうの環境問題

ほんとうの環境問題

これから気候の周期的には寒冷化に向かう地球にとって、「温暖化」がどの程度の脅威であるのか、二酸化炭素が本当に「温暖化」の原因なのかをデータをきっちりとって吟味することが重要ではないか。それをせずに年間1兆円をCO2削減のために使用するのはお金の使いみちを間違っていないか?と養老先生は疑問を投げかけていました。また、京都議定書の削減目標を守ったとしても、全体で2%ほどの排出量低下にしかならず、温度上昇抑制への日本の貢献度は0.004℃程度らしいです。排出権取引はいまや立派なビジネスとなり、グランドプランなき日本はしたたかなEUやロシアのいいカモになっています。私自身としては、なるべくecoな生活を心がけたく思っていましたが、(エネルギーの無駄遣いをしない方針自体は間違っていないですが)温暖化に関して周囲の情報を鵜呑みにしがちであった点は反省。養老先生の「本気で考えていない」という批判は私にも当てはまるのでした。しかし、二酸化炭素と温暖化現象のデータについては宇沢弘文著「地球温暖化を考える」に詳しく載っており、関連性を否定できないのではないかと思います。
地球温暖化を考える (岩波新書)

地球温暖化を考える (岩波新書)