今週の芸術鑑賞

加山又造展@国立新美術館
美術鑑賞サークルのイベントに参加できないので一足お先に鑑賞。金や銀で大胆かつ繊細に描かれた大型の屏風絵の数々。大きな月、一輪一輪丁寧に描き込まれている花、うねる波。好きな作風です。でも、どこか見覚えあるんだよなぁと収蔵場所を確かめると、国立近代美術館。あーやっぱり。「千羽鶴」は竹橋で見たんだなぁと納得。こんな屏風が家に置いてあったら落ち着いて生活できませんね。見とれてしまうもの。
☆オーストラリア(試写)
オーストラリアの雄大な大地と先住民との交流。キッコさん(ニコール・キッドマンの愛称)の凛々しさも素敵ですが…。なんだか最近のハリウッドのネタづまり現場を見てしまった感じ。物語の設定や展開にワクワク、ドキドキできないんですよ。私が長く生きすぎて新鮮な感覚を失ってしまったのか?「気位は力にならない」と貴族出身で鼻っ柱の強いキッコさんは敵に何度か嫌味を言われるのですが、私は「武士は食わねど高楊枝」風のプライドは自分自身にとっても生きていく支えになっていると思います。最終的には、ここだけは曲げられない、という信念が自分を動かすという実感があります。
華岡青洲の妻(読書)

華岡青洲の妻 (新潮文庫)

華岡青洲の妻 (新潮文庫)

久々に日本の小説を読んだのですが、なんという豊かな感情の世界なのでしょうか。普段の生活において、これほど心が揺れることなどありますか?舞台は全身麻酔の開発実験に明け暮れる華岡青洲の愛を巡る嫁と姑の争いなのです。表立って喧嘩するわけにもいかない大人の女性達は、日頃の恨みを蓄積し、時が満ちると言葉の端々に感情を余すところなく散りばめるのですよ。陰湿で恐ろしい。私には無理ですわ〜。私だったら姑に「言いたいことがあるならはっきりおっしゃって下さい!」と正面から切り込んでいってしまうでしょうね。適当にやり過ごして、問題が未解決のまま、お互いに嫌い合っている状態が続くのは耐えられないです。しかし、青洲の妹、小陸が独身のまま病に侵され、結婚しなかったから嫁姑の争いを経験せずにすんだのはよかったと言うのですが、私はそうは思いませんからね。婚活中ですから!