理想の読書会について考える 〜ジェーン・オースティンの読書会〜

ここ数ヶ月、いくつかの読書会に顔を出させていただきました。それぞれに特徴がありますが、大きく分けると1.その場で速読して、内容をまとめて話す2.めいめいが読んだ本を持ち寄って、感想を話す、というものであったと思います。1についてはなんらかの速読術を身に付けていないと、時間制限が厳しく、ほぼ速読術+プレゼンの練習のために存在しているような印象を受けました。2は、普段は自分が読まないようなジャンルで他の人から思わぬ良書を紹介してもらえ、自分も好きな本について語れるという長所があります。どちらも人とのコミュニケーションを楽しむ場ではあるのですが、個人的に1のスタイルでは余裕がないため、2の方が好ましいと思っています。しかし、どういう本を紹介したらよいのか、については毎回悩みどころです。また、他の人が紹介した本が全く知らないものだと、意見を言いにくいという難点があります。
それを解消するために、ではないですが、3.皆で同じ本を読んできて、感想を語り合う、という形式の読書会を今はやりたいですね。映画「ジェーン・オースティンの読書会」では、ジェーン・オースティンの作品を6つ選び、一ヶ月に1冊のペースで、読んでいきます。この読書会ではメンバー間の交流も重要なので、会場はその月の担当者の家で、ご馳走を食べながら行うことになっています。半年の間には、メンバー間、家族や恋人同士の関係をめぐって登場人物たちの心情がいろいろと変化するもので、それが読書会に臨む態度などにも影響してきます。またオースティンの作品自体が彼女達の言動に及ぼす影響も見逃せません。なんだか心温まる映画でした。
個人的にはビジネス書よりは、文芸作品について語り合いたく思います。生誕100周年記念でクローズアップされている、太宰治あたりがよいかも?私自身はTV放映に備え、山崎豊子の「不毛地帯」と司馬遼太郎の「坂の上の雲」に手をつけたところです。後ほど、読書会関係者に意見を伺うかもしれませんので、よろしく。
不毛地帯(一) (新潮文庫)

不毛地帯(一) (新潮文庫)

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)