遠くで、誰かが、思い出してくれることもある

☆今回のBGMは松任谷由実の「不思議な体験」です。

ある金曜日のこと。なかなか集まりそうにないバド部の人たちを待ちながら、会社のロビーでぼんやり立っていると、福福しい顔立ちの若い女性が満面の笑みを湛えて私の方に近づいてくるのが見えました。この界隈では社外に他に知り合いのいない私は、きっと私に用があるのではないのだろうと、一瞬、顔が広そうな隣りの人事部所属のYさんを振り返りましたが、特に二人が通じ合っている様子は見受けられません。あれ?と元に戻ると、おおそれは前職の本郷動物園(仮称)で秘書をしてくれていたIさんではないですか!「Iさんっ!!」と思わず高い声をあげてしまうと、彼女は私よりずっと落ち着いていて、「覚えてくれていて、嬉しいです。Kさんのことは何度か見かけていて、そうじゃないかなぁ?と思って、働いてそうなP社の知り合いに何度も確認していたんですよ。」私の知らないところで、こうして誰かが思ってくれていることもあるんだな〜と、少し感激してしまいました。そういう私も、Iさんからワーキングホリデーのときにオーストラリアで日本人の海外挙式を手伝う仕事をしていた話を聞いて、すっかりオーストラリアで結婚する気になってしまったので、よく思い出していたんですよ。翌週、早速待ち合わせしてランチを共にしました。
偶然にばったり再会、というのはなぜか金曜日が多く、通常の私のテリトリーではない浅草橋にタイ料理を食べに行った帰り、まさに乗ろうとした電車のドアから、またもや前職でお世話になった営業さんの姿が。「YZさん!また今度ね〜。」と挨拶するのがやっとだったのですが、彼と一緒にいた男性が「あっ、P社の人〜」と私を呼ぶので、注目すると、千葉の某研究所に外人さんを連れて行ったときに、ハートフルな英語でねぎらいの言葉をかけてくれた代理店の方。「あーーーっ!」と返答?したところで、ドアは閉まったのでした。
お互い、何かのきっかけで思い出したり、思い出されたりしながら、いつも顔を合わせているわけでなくとも、一緒に人生を生きているものなのかもしれませんね。来週も出張先でなんだか懐かしい人に会えそうな予感がするのでした。