おふたりさま偽装サービス?

この4日間を連休として過ごした私ですが、2回ほど不思議なことがあったのでご報告します。

サークルのうら若き女子から、箱根には素敵な美術館がたくさんあるんだぜぃと耳寄り情報をお聞きし、美術と温泉にまみれた旅行計画を立てたのでした。まずは芦ノ湖から攻めるか、と関所→成川美術館箱根神社…と寝坊はさておき、順調に旅程をこなしていたのですが、小田急「山のホテル」のところで、この辺にバス停はないでしょうかと聞いたならば、湖尻方面行きのバスなんて見たことないですよ〜、との駐車場整理のおじさんのお答え。私がどうしようか?と迷っていると強羅行きのバスは去ってしまった。あー強羅からも大涌谷に行けたのにぃ!と気づくのも遅く、嘆く間もなくSecond-Bestであるチョイスを脳内コンピュータに計算させる。ピーピッピッピッ。ピピーン。はい、答えが出ました。バスは国道1号線を通るらしいということで、成川美術館の前まで引き返します。途中、元箱根港からフェリーで湖尻に行くという手があるのでは、と閃いたのですが、またしても私の前を本日最終の客船が出港して行きました。箱根の夜は早いのよ。もう、こうなったら大人しく宿に行けばいいんでしょ、とりあえずユネッサンに寄って夕食を取ることにしました。まぁまぁな感じのイタリアンレストランに入るとき、1人であることを確認されたというのに、なぜか2人分の水とお手拭が用意される。間違ってるのかなぁ?でもオーダーのときにも一度も「お連れ様は?」と聞かれなかったんですけどね。そして、間違いに気づき、途中でそれらが下げられるということもない。ふ・し・ぎ。


2日目は宿を早く出て、ユネッサン園内を経由してバス停に行くはずが、時間が早いものでドアが閉まっておりショートカットができない!遠回りになる駐車場の雪の上を韋駄天のように駆け、あるバス停にたどり着くのだが、目的地ではない。どうやら一つ先のバス停まで来てしまったようだ。えーっと思いながら今度は坂道を登っていくと、乗りたかったバスが目の前を通り過ぎてゆく。こんなときほど一人旅の切なさを感じることはありません。ようやく小湧園のバス停に着くと、なんだか嬉しそうに一人でニヤニヤしているお嬢さんがいました。手に持っている本は「東京食玩○○○…」という見慣れない題名で、なんかマニアックで変わってそうだから、ちょっと距離を置くことにしました。小田原行きのバスを2本ほど見送った後、彼女は私に英語を話せるか、と聞いてきました。まぁ、ちょっとなら…。箱根彫刻の森美術館に行きたいんだけど、あのバスじゃないよね?という確認で、違うよと教えてあげました。数分後別のバスに乗り込んだあと、どこから来たの、中国?台湾?と聞くとHong-Kongということで、あー君のスマイルはアグネス・チャン以来の伝統なんだね〜、なんだか納得と思い、I see.と。その割に彼女は降りるバス停を把握していなかったので、一応面倒は見てあげたとさ。内装が超素敵なラリック美術館→星の王子様ミュージアム→ポーラ美術館と制覇して、今日こそ大涌谷に行くわよ!と強羅からケーブル、ロープウェーと乗り継ぎ、やってまいりました。ここの名物は1個食べると寿命が7年延びると言われている、黒い温泉ゆでたまご。やっぱり気分出して茹でたてを現地で食べなきゃ!ともぐもぐしていると、韓国人カップルのイケメン男性に笑われた。なんだよ〜、あなたのお国のTVドラマではサウナに行くと、よくゆで卵食べてるシーンあるじゃん!と反論したくもなったが、「世間から隠れて生きよ」との犬儒派の教えを守る私としては沈黙を守るべし。最寄り駅を通るバスがまだしばらく来ないことを発見し、しょうがない、雪の中待っているだけじゃ寒いから、走るか〜と宿まで1キロちょっとの道をランニングするのでありました。前の晩、植村直己著「青春を山に賭けて」を読み、悲惨な状況でも登頂をめざす精神力を見習おうとしていたので、ちょうどよかった。(笑)




3日目はやってしまった。おひとりさまが得意な人でも少しひるみがちな項目があるかと思います。そう、一人ユネッサン。こりゃあ、やっちまったね。おまけに雪が降っているっちゅうのに子供に混じって屋外滑り台「ロデオマウンテン」にも挑戦しちゃったからね。もう思い残すことはないというものです。(笑)私のお気に入りは「本格コーヒー風呂」です。その後は宮ノ下に行って、名物「元祖あじ丼」を味わう。おいしい〜。

しかも、ちょっと覗きに行った富士屋ホテルでもバレンタイン特別メニューのスイーツをいただきました。

この寒さにやられてしまったのか、ホテル前の池で立派な錦鯉がお亡くなりになられていたのはなんとも寒々しい思いがいたしました。それから、ホテル内に漂うハーブだかヒノキの香りがきつく、ちょっといただけない感じでしたね。その後はちんたら走ってはやたら停車する登山電車で箱根湯本駅に戻り、買い物三昧。(写真は寄木細工のお雛様。なかなかシックでしょ!)

ロマンスカーに乗って、一路新宿へ。

そして本日はTVでオリンピック女子モーグル決勝を見ていたんですが、上村選手メダル獲得ならず、残念でした。3位の米国選手が滑り終わった後、やたらフォー!と騒いでいましたが、こういうふうにはしゃげる人はストレスたまらないんじゃないか、と。これまでの辛さを忘れることができる人は新たな挑戦ができる、それが強さの秘訣じゃないかな。ヤンキー姉ちゃん、強し。愛ちゃんも泣いてばかりいないで、あっけらかんと明るく生きよう!

放送終了後は新宿の本屋に出かけ、前から気になっている本をいろいろと買い漁っていたのですが、喫茶店でゆっくり買ったばかりの本でも読もうとしたならば、またもや2つ水のコップが運ばれてくるのです。バレンタインデーに一人だと空しいから店側の心配りですか?頼んでないんだけど〜。

この新手のサービスがバレンタインゆえなのか、女性お一人様向けなのか、他のおひとりさまからのレポート、お待ちしております。